2014年6月24日火曜日

「 マーマレード 」



ジャムは甘くないのが好きなんだけど
スーパーで売っているものは
砂糖不使用で作られていても甘いと思ってしまう



夏みかんをもらった
無農薬で作られているから皮はジャムにできるわよ
そう言っていただいたので早速作ってみることにした




初めてジャム作り

ジャム作りって楽しい



自分好みの味にしようと砂糖は控えめ
苦くて酸っぱくしたかったので
皮多めのレモンの果肉も入れてみた



皮を煮込んでいるとき、みかんの皮が
鮮やかなオレンジ色に変わってきれいだった


味見をしながら作ったので
苦くて酸っぱい理想のマーマレードが出来た
前日仕込みを合わせて調理時間は3時間
瓶3つ分が完成した




マーマレードは大人になってから好きになった味

出来上がった瓶を眺めて思う

自分好みのジャムが作れるようになるなんて

なんて幸せなことなんだろう、と



* * * * *

2014年6月23日月曜日

「 やじ問題 」



国会でのやじ問題が話題になっている

傷つけるようなやじを飛ばすやつが
もちろん悪いと思うし即刻退場させていいと思う


でも出来ればその場や会議が終わった後で
やじを飛ばしたそいつの前か隣か後ろに座っている大人が
そいつの頭をひっぱたいて「そういうことを言うな」「謝れ」と叱れば
その場で事はすんだはず



「声の質や場所で発言した人物を特定できる…」

「名乗り出て謝罪を…」


とかって後になって遠回しなやり方で

メディアを通して犯人探しをしているところが気持ち悪い




このやじのニュースを読んでいたら
荒れる成人式のことが頭をよぎった

ステージに上がって式を台無しにする新成人
でもその場で叱られている新成人の方が
まだ未来は明るいと思う


もうずいぶん前から
子供を叱る近所のオヤジ(大人)がいなくなったと言われている
これは現在の大人社会にも言えるのだと思う

間違っていることは、間違っている
大人だろうがどんな肩書きを持っていようが叱っていい
ただ、その叱り方というのも学ばなければならないと思う
吊るし上げや袋叩きにするのではなく
間違った大人への叱り方がまだ未熟のように思える


ゲンコツ一発 ごめんなさい

相手が大人となると、そう簡単に行かないことは重々承知している
でもそれくらい気持ちのいい社会になったらいいなと勝手にわたしは考える

* * * * *

「 カツカレー 」






















カレーが食べたいわけではなく
トンカツが食べたいわけでもなく
カツカレーが食べたくなる時がある


昔はカレーはカレー、トンカツはトンカツ
トンカツにカレーをかけちゃうなんて
もったいないじゃないかと思っていた



でも最近、
カツカレーはカツカレーという食べ物なんだと分かった

漫画だったかな、何かで言ってたんだけど
ナポリタンはパスタではなくナポリタンという食べ物だ。と
カツカレーもそれに近い



カツカレーは、
年に一度くらいしか食べたくならない
だから食べ比べをしたこともない
どういうものが美味しいとかも全く分からない


でも食べたくなった時に食べるカツカレーは美味しい
結局なんでも食べたいときに食べるものは美味しい


これに限るね







* * * * *

2014年6月20日金曜日

「 手 紙 」



20代の頃からいつも頭の中でイメージしていた道があった

少し前まで私は高い場所から遠くの景色を眺めていた

そこにいる時はあそこへ行きたいと指差すことができたのに



そこへ向かうには、
まずその高い場所から下へ降りなければならなかった

下へ降りるとこれまで指差していた所が見えなくなった

どうやったらそこへ行けるのか時間だけがどんどん過ぎていく



もう、あの指を差していた方向へは行けないんだ

あきらめよう




そう思うたび、心の中でなにか丸いものが
コロコロ転がっているのが分かる

そして私はこの丸いものの正体を知っている



これは、10代のころ見つけられなかったもので
20代の終わりにやっと見つけたもの



これからもし、いつも見ていた景色を見ないようになったら

そして、この丸いものがなくなったら

わたしは指差す方向へ行くのをあきらめようと思う





これは、未来の自分へのお手紙です。






* * * * *

2014年6月19日木曜日

「 ワガママになったカメ その後 」


カメが普通のエサを食べるようになった

美味しいエサをあげなくなってから
発狂し長いことスネていたけど

今はあきらめ顔はしているものの
普通のエサを食べるようになった


エサを食べなかったとき
はじめは心がギュッとなったけど
一週間が過ぎた頃には私も慣れてきて
しまいには勝手にしなさいと思っていた



* * * *


実家の近所にいつも吠えている犬がいた
その犬はプーちゃんと呼ばれていた

プーちゃんがまだ子犬の頃
プーちゃん プーちゃんと
飼い主がかわいがる声がいつも聞こえてきた


プーちゃんは子供の頃から良く吠える犬だった
プーちゃんは大きくなり、さらに声を張り上げ吠えるようになった

飼い主はだんだんとプーちゃんをキツく叱るようになった
それでもプーちゃんはワンワン吠える
プーちゃんの鳴き声もうるさかったし
飼い主の叱る声もうるさかった


あの時、うるさいなと思いながら
でもプーちゃんかわいそうだな、と感じたことを思い出した


小さい時は、吠えても
かわいいかわいいってしてくれたのに
大きくなって吠えたら叱られる

だったら小さい時から、教えてもらいたかったに違いない


* * * *


私が飼っているのはカメだけど
毎日顔を見ていると、感情があるのが分かる
小さい時から育てているのでかわいくて仕方ない
だからつい甘やかしてしまった

わたしはプーちゃんの飼い主と一緒
これがカメでなく犬だったら
わたしはワガママな犬の飼い主になっていたことになる


愛することと甘やかすことは
意味が全然違うんだと知った


このことをこれからも忘れてはいけないと思った
私より長生きするだろうこのカメと
末永く付き合っていきたい



* * * * *

2014年6月18日水曜日

「 英会話 」


そういえば私は高校生の時
駅前留学のNOVAに通ったことがあった。

たしか、まずは一年通ってみようとして
自分で貯めたバイト代から10万位払ったような気がする。


あの時の私は人生最大の空回りをしていた。

なぜ英会話を習おうと思ったのか覚えていないけど、
フレンドリーな環境でのグループレッスンが苦手で
結局3回通って後のレッスンはさぼってしまった。
10万を捨ててもいいから、どうしても行きたくないと思ったことを覚えている。



10万払って覚えた会話は1つ。


「 Where are you from ? 」

外国の方に、出身(出身国)はどちらですか?と聞く時に使う。


このセリフ、何かの場面で実際に使ってみたことがあったけど、
英語がしゃべれると思われ、その後も会話が続いてしまい
あたふたしたのでそれからもう使っていない。




突然なぜNOVAのことを思い出したのだろう。



あの時私は、自分に投資し損ねた。

空回りしている空っぽな自分に、
何か身になるものを入れたかったのだと思う。



昔から、頭で「こうしよう」と思って行動するとうまくいかなかった。

いつも何か直感的に感覚的に何となく「これな気がする」
と思った物事に対して、深く考えずに行動するとうまくいって来た。

でもその感覚が最近使えない。

鈍ってしまったのか、もう機能しないのか、まだその時ではないのか
どれも見えて来ない状況が長く長く続いている。

でも、「これな気がする」もたまたまこれまで
上手くいってきただけなのかもしれない。そんな気もする。





NOVAで水に流した10万は、
やっぱり10万も払ったのだから
10万分は通わなければならなかった。
どうしても嫌だから、でやめてはいけなかった。
そこな気がする。



そうか、先が見えない原因はそれな気がする。

そして「それ」をあやふやにしなければ、「これな気がする」。






* * * * *


I do not speak English

But I wont to be able to speak English

2014年6月14日土曜日

「 うな重 」


今日は暑い一日だった。

こんな日は、外でただ突っ立っているだけでも普段の倍疲れる。
少し遅いお昼に、うな重をごちそうになってしまった。

私はここ数年でうなぎの美味しさを知った。
それまでは、うなぎが食べたくなることも
うなぎを美味しいと思うこともなかったのだ。



うなぎと言えば、
子供の頃おばあちゃんの家に親戚一同が集まる時は
おばあちゃんが出前でうなぎをとってくれた。

親たちは「ほら、うなぎだよ〜!」と
嬉しそうに重箱を配っていたけど、うなぎが好きではなかった私は
たいていうなぎの半分は親か誰かにあげてタレごはんを食べていた。



今日、疲れた身体でうなぎを食べながら思ったことがあった。


あの時食べたうなぎは、親達のためだったんだと。


それは、大人達がうなぎを食べたくて
自分たちの為に頼んでいるという意味ではなく
おばあちゃんが親達にごちそうしてやろう
という気持ちを込めてのうな重だったんだ、と。


おばあちゃんちに親戚が集まるときは、
孫と親達を合わせて総勢15名以上はいつも集まっていた。
大人になって、うなぎの値段を知って初めて分かるけど、
その全員にうなぎを振る舞うというのは相当な出費だったに違いない。


それでも、親達の疲れた身体にうなぎでスタミナをつけさせようと、
おばあちゃんは奮発してくれていたのではないか。だから毎回うなぎだった。

そういうことだったんじゃないかと思った。


もしそうでなかったとしても、子供が食べるうな重の味と
日々疲れ消耗している大人たちが食べるうな重の味は格段に違ったはずだ。


うな重の美味しさを知り、自分もあの時の親の年に
少しづつ近づいているのだと、じわじわ実感している。




* * * * *

2014年6月10日火曜日

「 叙々苑 焼き肉のタレ 」


その日は急に焼き肉丼が食べたくなった。

炊きたてのご飯にお肉をのせて、
白髪葱をたくさんのっけたやつが頭に浮かんだ。


さっそくスーパーへ行った。
運良くその日はお肉のセールをしていて
いい牛肉が半額で手に入った。



タレを叙々苑の焼き肉のタレにした。
焼き肉のタレの相場はだいたい200円〜500円で
叙々苑のタレは1位2位を争うお値段だった。

お肉が半額浮いたこともあり、
ビンボーなくせに奮発してしまった。

お店の叙々苑には、人生で二回だけ行ったことがあるけど、
お肉の味もタレの違いも分からない年だったので記憶は無いに等しい。
でもイメージは、高くて旨くて歌舞伎役者の海老蔵がよく行く店という感じ。



家に帰り、肉を焼いた。
焼いた肉に叙々苑のタレをケチらずにかけた。
炊きたてのご飯にそのお肉と、白髪葱をたっぷりのせ焼き肉丼が完成した。


これまで私は焼き肉のタレをあまり買ったことがなかった、
だから正直、叙々苑のタレが200円のタレとどう違うのか分からなかった。
でも食べたいときに食べれた焼き肉丼は、かなり美味しく気持ちは満たされた。




私は牛肉を食べ慣れていないのだと思う。
牛肉ならなんでも美味しいと思ってしまう。

牛肉の美味しさは、スジがあるかないかぐらいしか気にならず、
その他の部分の美味しさの違いなんてたぶん分からない。
パサパサでも固くても牛肉なら好き。

だから先日の焼き肉丼も、牛肉だったから美味しかった。
そこに叙々苑のタレがどう絡もうが私の舌は
牛肉が食べれたことですでに満足していたのかもしれない。





しかし数日後、叙々苑のタレの威力を知ることとなった…



何となく焼いた豚肉に、
何となくこの前の焼き肉丼であまった叙々苑のタレをかけてみた。
何となく食べていると、豚肉が数十倍も美味しくなっていることに気がつく。


うっまい!


これなら豚肉で焼き肉丼が出来てしまう!
っと思えるくらい美味しかった。


さすが叙々苑!!
と思った瞬間だった。


次は、鳥肉で試してみようと思った。



* * * * *

「 我慢比べ 」


相変わらず、カメがエサを食べない

エサの時間になっても寄ってこない

カメの水槽に食べなかったエサが残る

私の心にズキんとまたしこりが増える



* * * * *

2014年6月8日日曜日

「 アジサイ 」




寒い日に、ちょうどいい上着を引っぱり出さないで
その季節の服でやせ我慢して過ごしてしまうように

雨の日にくつ下が濡れてしまうことを
しょうがないことだと思って過ごしてきた



長靴を買った。

自分で買ったのは人生初めてだ





長靴があると雨の日でも外に出たくなる
憂鬱もこれまでの雨の日より数倍も小さくなる
水たまりの中を歩いてもくつ下が濡れない


そして長靴を履いて出かけると
ゆっくりアジサイを眺められる余裕が出来る

長靴のおかげで今年の梅雨は楽しめそうだ


* * * * *

2014年6月6日金曜日

「 ワガママになったカメ 」


カメを飼って一年が経った。

一年前は5センチくらいの大きさだったのに、
今はその倍以上で、甲羅も立派に成長した。

飼い始めは人間にビクビクしていたけど、
すぐに懐き、水槽をのぞけば寄ってくるようになった。

水槽は三日に一回洗っている。

新しい水だと気持ちがいいのか、
すぐに大きなウンコをする。



うちのカメは元々暖かい場所で暮らすカメだそうだ。
なので暑さに強く寒さには弱い。
冬眠はしないので一年中エサも食べると聞いていた。


しかし飼いたての、まだ身体の小さかったころ
寒い日はエサを食べなくなり、あまり動かなくもなってしまった。

心配で心配で、毎晩のように夢にカメが出てきた。

ネットで色々調べ、水槽にヒーターを入れることにした。
そしたらエサもよく食べ、よく動くようになった。




私のカメはかわいい。

エサを食べている姿も歩いている姿も、
水槽でひっくり返っているのも寝ている顔も。
洗ったばかりの水槽にウンコをされてもかわいい。



だいぶ大きくなったので、
最近市販のカメのエサ以外に、ハムやちくわをあげていた。
飛びつくように喜んで食べているのが分かる。
美味しそうに食べる姿は見ていて私もうれしくなる。



でも、そうするようになってから
市販のカメのエサを後回しにするようになった。
市販のエサには見向きもしない。

なので、市販のエサを食べてから
美味しいものをあげるようにすることにした。


始めのうちは、
美味しいエサ よこせっ よこせっ とバタバタするけど、
次第にあきらめて、市販のエサを食べていた。



でも、だんだんとカメもその流れが分かってきたのか、
市販のエサを食べているようで食べたフリをするようになった。
このヤロウと思いながらも、こちらもずっとはかまっていられないので
あまり気にしていなかった。


でも最近になって、市販のエサを明らかに食べないで残すようになってしまった。
そして、美味しいエサをくれるまでプイっとするようになったのだ。



その顔は本当にスネている。

「わたし、こんなもの食べたくない ふんっ」と顔が言っている。

話しかけてもそっぽを向く。



私は今まで動物の感情をこういう風に感じたことがなかった。
実家でもカメは飼っていたけど、私が世話をしているわけではなかった。
同じカメでも、自分が飼いたくて飼ったカメは実家のカメとは違った。



このままでは、ワガママなカメになってしまう。
そう思い、美味しいエサをあげないことにした。
ちゃんとまた普通のエサを残さず食べるようになったら
他のものをあげよう。そう心を鬼にすることにした。


美味しいエサをあげなくなって今日で三日目。

市販のエサを相変わらず食べずに残している。


エサの時間になると、
美味しいエサ よこせっ よこせっ といつも以上に暴れる。
日に日に暴れ具合はエスカレートしているように思う。


エサの時間が1時間も2時間も過ぎると、
「どうしてくれないの?」という顔をしている。
この時いちばん胸がぎゅっとする。
ワガママにさせたのは、飼い主のわたしなのに、ごめんねと思う。



スネた顔に「おやすみ」を言い、そして朝に「おはよう」と言う。

その時こころの中で「だいすきだよ」っと言いながら。




* * * * *

2014年6月5日木曜日

「 富士山の頂上 」


富士山好きの私にとって、
富士山に関するニュースは気になってしまう。


昨日、富士山頂の住所は静岡県?という記事を読んだ。
もしかして、日本の中でも竹島のような問題が起きているの?
と気になって記事を読み進めると、どうやらそうではないようだった。

静岡県と山梨県知事の間では、山頂は県境を定めず
一緒に富士山を守っていきましょうね、という話がついていたそうだ。
こういう白黒はっきりつけないで温和に事をまとめようとする姿に
私は日本人としてほっとする。


にも関わらず、国土地理院が公開している電子地図だと
富士山頂は静岡県と表示されてしまうそうだ。
これに関して山梨県側が「この表示は不適切だ」と言ったとの記事だった。



物事をはっきりさせることは、
人間社会の中で生まれた、生きていく上で必要なルールなのだと思う。

はっきりしないが為に、責任のなすり付け合いが起きたり、
無法地帯のやりたい放題になってしまったりするから。



世界遺産にも登録され、さらに日本のシンボルとなっていく富士山。
その山頂を取り合ったり、半分こにしようとしたりしないで欲しい。
そういうのは日本人としてみっともない。


静岡県と山梨県が見守ってくれると言ってくれている。

富士山頂は何県?と、もし外国の方に質問されたら
「日本の山ですよ」と言えるような日本人でいたい。

ずっしりとした富士山のように。




* * * * *

2014年6月3日火曜日

「 健康スリッパのごみ 」



子供の頃、健康スリッパの間に溜まったごみを竹串で取っていた



その時母に「あんた、そういうのほんと好きね」と
言われたことを覚えている

そういうの好きね、の “そういうの” が
どういうものを指していたのかあの頃の自分に自覚はなかった




しかし最近、そうして生きてきた私の集大成が
具体的に見えてきた気がする



例えば、洗濯機についているごみとりネットのごみは
まめにすてるのではなく、なるべく溜めて捨てる
それを捨てる瞬間のあの感じ


また例えば、夏の終わりの扇風機をしまう前
ひと夏分の溜まったホコリを取り除き
きれいになった扇風機に袋をかぶせようとする前の
きれいな扇風機を眺めている瞬間


そして身近なことで言えば、
靴下の毛玉を、まずは片足だけ取りのぞき
毛玉付きと毛玉無しを見比べて「おー」と言っている瞬間


これらの時、私は身体の内側から沸き出す何かに浸っている





まー、これを今後も続けるかどうかについては…

ハーフハーフですけどね


* * * * *

「 グレーの靴 」


去年、色が気に入って青い靴を買った

きれいな青は一年で色あせてしまった

新しい靴が欲しいと思ってネットで探していた



グレーのかわいい靴を見つけた

これいいな と思って目をつけていた



色あせた青い靴をはいた

色あせて青がグレーになっていることに気がついた

この靴は、グレーの靴だ と思って履くことにした



* * * * *