そして、わたしの夢は「美容師さん」になることでした。
高校にあがる頃まで、自分で髪を切っていました。
ある日友達に「わたしの髪も切って」と頼まれました。
美容師を目指す私はよろこんでオーケーしました。
しかし、いつも自分の髪を切るのには慣れていたけど、
人さまの髪を切ることははじめてだったので思うようにいきませんでした。
その友達も失敗していっているのに感づき
ががっかりしかけた時でした、
もうひとりいた友達が、
「あたしが切ってあげるよ」とちょいちょいと手慣れた手つきで
わたしのせいで失敗していた友達のあたまを整えてくれたのです。
そのもう一人の友達は
美容師を目指しているわけではなかったのですが、
とても器用な手先でセンスも良く、その髪をさばいていく姿をみながら、
心の中でバキバキと何かが折れていく音を聞いていました。
その日以来、美容師になる夢をあきらめたのでした。
* * * * *
0 件のコメント:
コメントを投稿