2014年11月8日土曜日

「 たそがれかも 」


この季節 冷たい空気をすいながら外を歩いていると

心の奥の方から 寂しさのような
懐かしさのような気持ちが 沸いてくる

夏が短いことを感じる瞬間でもあり
子供の頃 冷たい空気をすいながら
外で遊んでいた記憶が蘇る瞬間でもある


でも この寂しいようで懐かしい気持ちは
もっともっと昔のご先祖様のもっともっと前の
感情のなごりなのではないかと思った


今では想像もつかない暮らしをしていた頃
今年も楽しい夏だったなーなんてのんきなことを言う暇もなく
夏の間に食料を蓄え 暖になる枝を集め
冬支度を終えるのがちょうど今ぐらいの時期だったのかもしれない
そのころ生きていたご先祖様は
本来の自然な形で冬と向かいあっていたのだと思う



この黄昏れは 厳しい冬を乗り越え
生きぬいてきてくれたご先祖様のもので
私が生きてきた時間ではなく
もっと昔からやってくるものなのかもしれない


黄昏れている瞬間は
細胞に受け継がれてきた遠い記憶を
かすかに思い出しているからなのかもしれない


黄昏れと共に
私はご先祖様と生きている

あぁ 生きるって不思議

* * * * *

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